こんにちは、鬼喜王子です。
先日、野茂英雄が日米通算199勝を挙げましたね。
野茂は今ではたくさんいる日本人メジャーリーガーの中でも、鬼喜王子が一番好きで思い入れのある選手です。10年前、野茂がデビューしたての頃、頑張っていた人は、おそらく僕と同じ気持ちなのではないでしょうか?
10年前といえば、阪神淡路大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件という二つの大きな事件があったときです。芸能界ではテレサ・テンが死去し、平井堅がデビューしたりしました。いろいろあった年ですが、野茂が全米に巻き起こした「トルネード」は僕にとって大きな事件だったのです。
その頃僕は大学1年生。上京したばかりで、右も左もわからない。おまけに二年間の浪人生活は僕に妙なコンプレックスを残していました。
そんなときに見た野茂は、黙々と投げて三振の山を築き、ストライキ明けのダルな雰囲気を興奮に変えて、アメリカ人のみならず僕たちにも深い感銘を与えてくれました。
当時アメリカからの留学生といろいろディスカッションをする機会があったのですが、彼らの会話の中で「NOMO」という単語が普通に使われ、マイケル・ジョーダンらと同様、スターとして扱われていたことにびっくりすると同時に誇らしい気持ちになりました。
今、僕は海外のマジシャンを始め、外国人と接する機会も少なくないのですが、妙な気後れなしに彼らとつきあって行けているのは、あのとき野茂が懸命に投げてくれていたからだと思うのです。
200勝を楽しみにしています。
こんにちは、鬼喜王子です。
「この映画を見ていない人はホントにラッキーです。なぜなら人生の大きな楽しみの一つを残しているから」(RYU〜『SOUL TRAIN』DJ)
多分この映画を見ていなければ、僕はプロのパフォーマーにはなっていなかっただろう。それくらい強い影響を受けた。伝説の番組“Saturday Night Live”からとびでた黒服の二人組。のちにその片割れは薬物中毒で死亡し、本当の伝説となってしまったのだが。
その映画“Blues Brothers”は、パフォーマンスをすることの楽しさ、エンターテインメントの意味を教えてくれた。そして自分がやっていることを愛することの大切さも。
ジョン=ベルーシとダン=エクロイドの二人だけではない。
数年前の話になるが、彼らのバックバンド“Blues Brothers Band”の来日公演を見に行った。会場はブルーノート東京。すごかった。そして何より楽しかった。あの上品なブルーノートで観客がテーブルの上に立って踊っているのだ! バンドも観客も音楽を愛して一体となった空間。素晴らしかった。
ちなみにこのとき、ギターのマット(映画ではアレサ=フランクリンの旦那役をしていた)と握手してもらったのだが、手がゴリラみたいに大きかったのを覚えている。
ご無沙汰しています、鬼喜王子です。
熊本は阿蘇に出張してきました。
普通地方に出張する時は、仕事以外にも観光スポットを訪れたり、名物に舌鼓を打ったり、地元の女の子と仲良くなったり…、といろいろ文字通り「おいしい」ことがある、と事前に聞いていたので、かなり楽しみにして出かけて行ったのですが、仕事現場兼宿泊先が、ゴルフコースが名物のホテルだったため、夜、仕事が終わってから遊びに行こうと思っても周りには何も無く、それならホテルのバーで飲もうとすると、やはりゴルフで朝が早いため夜しまるのも早く、結局部屋で缶ビールを飲む結果となりました。トホホ…。
ちなみに仕事の方はありがたいことに、大盛況でした。
そんな訳で、遊んだり観光する暇は全くなかったのですが、初めて見る九州の風景は「知らない土地に来た」という感慨をかき立てるのには十分でした。
阿蘇は、神武天皇が高天原から降り立ったと言われる高千穂からほど近い場所、その孫が開いたと言われている土地。
本州では見られない濃い緑に覆われた広い野は靄(もや)につつまれて、確かに太古の昔、神々が駆け巡ったに違いないと思わせるものでした。
こんにちは、鬼喜王子です。
長い人生を生きる上で、良い出会い、特に「師」と呼べる人との出会いは、大切である。
幸運なことに、僕には「師」と呼べる人は4人いる。
その中でも、僕が多感な高校生のときに出会い、その後20代の苦しい時代を生きる時の心の支えとなってくれた、竹岡先生の話をしよう。
竹岡先生は、僕が高校生のときに通っていた学習塾の英語の先生である。
無知でそのくせ生意気な高校生の僕にとって、竹岡先生は英語の教師である以上に、良き兄貴であり、相談役であり、諌め役であり、人生を教えてくれた師でもあった。
授業自体も学習塾なのだから、受験英語のテクニックだけに徹すれば良さそうなものだが、極めて実用的な英会話、英文の読み方等を教えてくれた。
今僕が、海外の書籍も読めるし、外国人マジシャンとも臆すること無く会話できるのも、この頃の教育のおかげである。
その先生がある日(どんなシチュエーションかは忘れてしまったが)こんなことを僕に言った。
「すぐに手に入るモノはすぐに役にたたなくなるぞ」
それから十年以上経ってしまったが、いまだにこの言葉は僕の生活の中で生きている。
酒のようなすぐに手に入る快楽よりは、仕事の達成感の方が、いつまでも満足感を覚えているし、すぐに寝てくれるような女の子とは長続きしないし、マジックに関してもお金をだしてすぐ買えるようなネタよりは、苦労して身につけたテクニックの方が何年も使い続けている。
周りを見てみても、簡単に有名になった人はすぐに消えていく。去る人日々疎し。
自分で言うのもなんだが、僕は不遇の時代が長く続いたにも関わらず、まったく腐ることがなかったのは、やはりこの言葉に支えられていたからだと思うのだ。
こんにちは、鬼喜王子です。
今、GWの特別マジックショーをすべて終えてホッとしているところです。
この度ご来店頂いた方、本当にありがとうございました。
そして今回来れなかった方も、お盆にまたやりますので宜しくお願いします。
今回はショーのプロデュースを手がけさせて頂いたのですが、本番前日まで構成が決まらなくて、僕もさすがに焦りました。
「本当にお客様からカネをとれるショーができるんだろうか?」と本番当日も、ものすごく不安でしたが、人間やればできるもので、なんとかカタチにすることができました。
最初から「できない」と思っていれば何もできないわけで、とにかくやってみるものだ、と今回つくづく感じました。