おはようございます、鬼喜王子です。
手品師という特殊技能を持った職業に就いていると、実にいろいろな人々と出会う。
いわゆる「有名人」と言われる人種に会う確率も、普通の職業についている人より高い。
赤坂うさぎや。僕、鬼喜王子が週に1〜2回出演しているこの店は、落ち着いた雰囲気と行き届いたサービスのため、接待に使われることも少なくない。
その日もどこかの代理店の方が、外国人を連れて来ていた。その外国人は、ちょっと見たところ普通のオッサンなのだが、柔らかい物腰と時折見せる鋭い眼光。どこかで見たことがある。
と思っていて紹介をうけると、なんと世界最強とうたわれた男・ブラジリアン柔術のカリスマ、ヒクソン=グレイシーその人だったのである。
過去10年、僕がマジックを見せた相手の中では最強。襲いかかっても確実に殺られる。万が一マジックが気に入らなくて襲いかかられても、周囲の人間は誰も止めることはできないだろう。
という僕の内心の心配をよそに、ヒクソンとその奥方にはマジックで大変喜んで頂き、「今のが格闘技なら、私は君に倒されていたよ!」とのお言葉まで頂戴した。
鬼喜王子>ヒクソン>高田
マジックもバーリトゥード(格闘技のルールで「何でもあり」の意)。自分で言ってて意味不明だが。
帰り際に握手してくれたヒクソンの手は、赤ん坊のように柔らかかったのが印象的だった。