鬼喜王子です。
もう気がつけば、桜がみっしりと音をたてそうなくらいに咲く季節になってしまった。
この季節になるといつも思うのだが、あのときオレは大学に落ちていたらどうなっていたのだろう、と。
僕のこの楽天的な性格「やりゃー、なんとかなるだろう」というのは、生まれついてというのもあるのだが、僕が2年の浪人生活の末、大学に合格してしまってから身に付いた思考である。
このお陰で、僕は何の不安もなく大学を辞め、食えない期間を極めて楽観的に過ごした末に、結局プロマジシャンとして一応の地位についてしまった。
もしあのとき大学に合格せずに(もう受験勉強はやりたくなかったので、そのまま逐電するつもりだったのだが)、仮にマジシャンをめざしたとしたら、きっと「やっても無駄なことがあるんだ」と思って、途中であきらめていただろう。まあ、別のことで頑張っていれば、それはそれでいい人生だっただろうとは思うのだが。
僕の知人の社長で、九星気学に詳しい人がいる。
若い頃に霊感の強い彼女と付き合って、彼女の予言通り危ない目にあったり、九死に一生を拾う経験をしたせいで、そういうものを信じるようになったらしい。
またそれがよく当たるらしいのだ。「こいつはバッくれるだろうなー」と思っていた人間が本当にバッくれたりするらしい。
まさしく当たるも八卦である。
結局、人にとって何が正しくて何が正しくないかは、過去に何を経験してきたかによるのだろう。