鬼喜王子です。
ちょっとびっくりしています。前回の反響が意外に少なかったのに。
「私も小さいときに読みました」という反応がいっぱいあるのかと思ったらそうでもない。ちなみに十二時のスタッフにも聞いてみたところ、読んだことある人はいませんでした。
「よく覚えていますね」というメッセージは頂いたのだが、それほどに、また読んだ人間がメジャーな話と勘違いするくらいにインパクトのある話だと思うのだ。
それでも何件かタレコミがありまして、現在は『3人の軍医さん』というタイトルでグリム童話集に収められているらしいです。童話なら「軍医」なんて言葉つかうなよ(笑)
さて話を本筋に戻すと、この話、色々と教訓もあるのですが(自信過剰は事故の元、本当の幸せは金では買えない等)、今大人になってこの話を思い返したときびっくりするのは、昔の人の直観の確かさなのであります。
臓器移植をすると、移植された人に臓器提供者の性格が出てくるという現象があるそうですが、臓器移植なんてそれこそおとぎ話の世界であった時代に、そのことを見事に言い当てている。
移植によって幸せになる人もいるので、軽々しく結論を口にすることはできませんが、それでもやはり切ったり貼ったりするだけで、プラスになったりマイナスになったりするそんな単純な存在ではないのですな、人間は。
直観というのは、この世の利害関係や損得勘定を飛び越えて、本当の叡智に達する手段らしいです。今の情報過多の時代では、そんな直観を使う機会もそうそうないでしょうけれども。